大豆の収量とその原動力となる要素を理解するために

By：ジョン・フィッシャー

大豆のポッド流産について

穀物収量の可能性は、すべての種子の遺伝子の中にあらかじめ決まっています。生産者の仕事は、生育期を通じてさまざまなストレス要因に対処できる健康な植物を樹立し、可能な限り収量を確保することです。結局のところ、穀物の収量を決定する要因は2つしかありません：

種子の数
平均種子重量（種子の大きさ）。

ダイズ植物がストレスに反応して種子数を調節する仕組みを理解することで、ダイズの収量を維持する方法についての洞察が得られます。この知識が適切な作物管理ツールと組み合わされることで、収量減に対抗するための明確な利点が得られます。ダイズの種子数は、前述の主要な収量構成要素のひとつであり、開花数、株に残るさやの数、さやあたりの種子数によって決まります。

ダイズの花は、茎や枝のすべての節につけることができ、花の数は分枝の量に大きく影響される。枝の数と長さは驚くほど柔軟で、株の密度と株間に対応。生産される花は「完全な花」であり、萼片、花弁、雄しべ、雌しべの4つの基本的な花の部分がすべて含まれていることを意味します。大豆の花の構造上、自家受粉によって98%の大豆のさやができ、収穫時にさやの数の2～3倍の花ができることになります。この余剰能力は、ストレスで花が落花しても生存可能な種子を生産するための戦略の一部。

落葉は、ダイズの莢数（および種子数）をコントロールする重要なプロセス。干ばつストレス、雑草による遮光、葉の落葉、長時間の曇天など、生育条件が悪ければ落葉量は増加します。しかし、生育条件が良くても、50% 以上の落花は普通。ダイズの花は100%近く受精するので、さやの数の減少は、花が受精した後に起こるさやの流産によるものです。

大豆の種子流産について

卵巣で受精した直後からさや壁が膨張し始め、種子の充填が始まる頃にはほぼ完成。サヤ壁の成長が終わると、発育中の種子は最終乾燥重量の約5%しか得られません。

種子が正常に発育している正常なさやでは、R6段階の種子がさやの空洞をほぼ完全に満たします。さやの中の種子の数は、卵巣内の子房の数、受精した子房の数、成熟するまで発育を続ける種子の数によって決まります。

子房の受精に成功したからといって、できた種子が成熟まで発育し続けるとは限りません。受精した種子の10～20%が流産するのが普通で、そのうちの90%以上が受精後30日以内に起こります。

種子の発育中、種子は水、炭水化物、ミネラルの安定した供給を必要とします。これらの要件のいずれかを低下させるストレスは、種子の流産率を増加させる可能性があります。種子が最も流産しやすいのは発育の初期であるため、成長期 R4 におけるストレスは、生育期の初期や後期に発生するストレスよりも、ポッドあたりの種子数を減少させる可能性が高い。重要な成長段階における様々なストレス要因に耐えられるダイズ苗を管理・育成することは、さやや種子の流産を減らし、収量を維持するために非常に重要である。

BioLiNE®技術による大豆のポッドと種子の流産管理

BioLiNEのBiogenic Nutrient Accelerator™ (BNA)技術は、栄養素やその他の植物に有益な化合物の輸送と同化を劇的に改善します。優れた細胞透過性、生物活性化学、および栄養交換の促進を組み合わせることが、当社の強みです。私たちの技術は、ストレスによる種子やさやの流産から大豆作物を守る、効果的な作物管理ツールです。BioLiNE®テクノロジーは、ダイズ作物の発育における以下の3つの異なる生殖段階で適用することができます：

R1ステージ - ポッド流産を減らすために；
R3段階 - 種子流産を減らすために。
R5ステージ - 種子のサイズを大きくするため。